質問
数年前から3回ほど「膜胱炎」になりました。3 回とも、排尿後すぐに尿意を感じるなどの「違和感程度の症状」が、陣痛に似た激しい痛みと血尿という「重い症状」へ進行するのに3 ~4時間というスピードでした。治療後の尿検査で異常はなかったものの、いまだに、尿路先端が過敏になっている気がします。このままにしておいて大丈夫でしょうか。
また、なぜ短時間で重症化するのでしょうか。予防方法も教えてください。
答え
膀胱炎は、外尿道口(おしっこの出口) や外陰部付近から細菌が尿道を経て勝胱に侵入して発症すると考えられています。まず、水分をたくさんとることが大事です(目安は1日1.5L程度)。
2リットル以上の水を飲む習慣が大切と2リットル以上を推奨しているところもあります。
尿が薄くなると尿道への刺激も少なくなります。症状の急速な進行は、その人の抵抗力によるところが大きいと考えられます。抵抗力は、疲れや精神的ストレス、かぜ、冷え、また他の病気の疾患など、さまざまな要因で低下します。一般に、膀胱炎では、腎臓病と直接関係することはあまりないと考えられていますが、膀胱炎を放置しておくと「腎孟腎炎」に発展して発熱することがあるので注意が必要です。
なお、膀胱炎を繰り返す場合、泌尿器科を受診し、「勝脱がん」の検査も受けてください。ご質問者は「冷え」があり、「自律神経失調症」と診断されていることから、「更年期障害」との関連を私は考えます。女性ホルモンの分泌低下などにより、特に骨盤底筋や腸内環境の変化があるのではないかと思われます。
外尿道口は、女性では膣の入り口に位置するため、膣粘膜の血行障害、脛の炎症、骨盤の冷えなどで膀胱炎を発症しやすくなります。尿検査は正常になったものの、症状がまだ完治していないようですので、膣や骨盤の冷えが疑われます。予防対策は以下のとおりです。
- 膣内環境を改善。膣内を毎日温かいシャワーで奥まで流して温める。乳酸菌を多く摂取する(便秘対策と艦内環境の正常化)。
- 冷え性対策。胸を張り、正しい姿勢を保持する。カイロなどで腹部を保温する。ウォーキング、全身のストレッチングや骨盤底筋体操など、毎日続けられる運動を行う(骨盤底筋の強化、自律神経失調症の改善目的もあり) 。雑事に気を遣いすぎず、心にゆとりを持つ。
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