どんなときに「年を取ったなあ」と感じるでしょうか。例えば、疲れやすくなったとか、気力が湧かない…人それぞれだと思いますが、多くの人はまず、見た目のインパクトはおおきいと思います。
「白髪を見つけたとき」は年を取ったと思うはずです。頭髪は、見た目の印象を大きく左右するため、白髪が多いと実年齢よりも老けて見られやすいでしょう。
では、なぜ白髪になるのでしょうか。中国最古の医学書「黄帝内経」にも白髪に関連する記述があり、「白髪は老化の現れで、42歳から生えてくる」とあります。
一般に、白髪は年を取るほど増えていきますが、個人差があり、若いのにひどく日立つ人がいる一方で、高齢でもほとんどない人もいます。この違いには、遺伝のほか、栄養不足やストレスといった生活環境が問係しています。
さらに国内外のさまざまな研究によって、白髪の発生には活性酸素(酸化力の強い酸素)が深く問わっていることがわかってきました。
毛髪は、毛根(髪の根っこに当たる部分)の一番底にある毛球に密集している、毛母細胞で作られます。
この毛母細胞が、血管から酸素と栄養を吸収しながら分賓をくり返すことで、髪は成長していくのです。一方、毛髪の色は毛球にあるメラノサイトという色素細胞で作られたメラニン色素(黒い色素)によって決まります。、
つまり、毛髪の色の違いは、メラニン色素を作り出す働きの強弱によるものなのです。働きが強いと東洋人のような黒髪に、弱いと欧米人のような茶髪や金朗髪になると考えられています。
メラノサイトが活性酸素によって酸化されると、色素を作る働きが衰えてきます。また、髪の損傷を修復する酵素(体内の化学反応を助ける物質)も減少していくため、メラノサイトの働きは著しく低下してしまいます。
その結果、髪には色素が行きわたらなくなり、白髪になってしまうのです。
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